経営状況分析の疑似チェック
経審を受ける前に受ける経営状況分析で、追加資料を求められた事はありませんか?もし、そうであればあなたの建設業財務諸表が疑われている可能性があります。
公共工事の入札は公平な制度でなければありません。昔こそ、談合なるものがあったのでしょうが、現代社会では自治体も国民から公平性を疑われるようなことはしたくない風潮になっています。実際国は、各地方整備局や都道府県宛てに通知文書や告示を出して、裁量権を狭めるように対策を取り、公平性・透明性の制度であるように努めています。
建設業財務諸表が決算書と異なる点があります。決算書は、税務署は益金か損金かで見ます。その為、会計処理に従って納税していれば問題ないとしております。一方建設業財務諸表は、より公平性が要求される書類であり、かつ、行政から見えづらい部分があります。
そこで、疑似チェックでどんな事が行われているのかを一緒に検討して事前に対策を打ちましょう。疑似チェックでどんな事が行われているのかは公表されていません。しかし、かつて全建ジャーナルという雑誌で国土交通省が寄稿した記事が出たことがあります。多分、こんなマニアックな部分を解説しているブログはないと思いますが、考察を記していこうと思います。
総資本回転率の変化が大きい場合
総資本回転率は以下の公式で求めます。
総資本回転率=売上高/総資本
この数値が大きければ、何を意味しているか分かりますか?それは、「総資本を上手に活用できている=効率的に売り上げを作れる」企業として評価されます。厳しい言い方ですが、建設業の経営者であれば、これくらいは覚えてください。ちなみに、全産業の平均値は1.12回、建設業の平均値は1.32回です。自社ので算出してみましょう。
さぁ、ここで問題です。仮にA社の2021年度の総資本回転率が1.1回で平均以下だったとしましょう。しかし、2022年は突然1.32回と平均値を上回ったとしましょう。この場合、あなたならA社のどの数値に変化が起きたと考えるでしょうか?
一つは、総資本が変わらずに売上が増した可能性があります。二つ目の可能性としては、売り上げはあまり変わらずに総資本だけが減らしたのどちらかに絞られます。
前者であれば、計上すべきでない売上を計上している可能性があります。例えば、来期に計上すべき売上を当期に計上している可能性がありますので、この点はチェックしたいと審査官は思います。
後者であれば、完成工事未収金や未成工事支出金の科目を調整している可能性があります。
今日は一事例のみのご紹介です。また次回別事例をご紹介します。明日もご安全に!


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